重要文化財百科

泉布観

大阪天満橋の造幣局と言えば、桜の名所ですよね。 そんな造幣局の中にある泉布観は、大阪で最も古い洋風建築だと言われていて、国の重要文化財にも指定されています。 泉布観は1年に1日しか公開されない貴重な建物なんです。 泉布観と言う名前は明治天皇が名付けたという由緒正しき建物で、造幣局の応接所として建てられました。 ベランダが建物の周囲を囲むように作られていて、フランス窓と呼ばれる大きな窓が特徴の、レンガ造りの2階建て。 明治時代にはこのベランダで紳士淑女が踊っていたんだろうなと簡単に想像できるロマンチックな様相。 大阪には歴史的建造物が沢山ありますが、泉布観はその中でも極めてシンプルな、それでも圧倒的な優雅さが特徴です。 外観はもちろん、館内にも華美な装飾はなく、シックで上品な空間が広がっています。 だからこそ、シャンデリアや暖炉など1つ1つがとても良く映えます。 こんなにも明治時代の形をそのままに残す建物は珍しく、茶色く変色し、所々朽ちたカーテンが当時の面影をありありと感じさせてくれます。 春になると満開の桜が周囲を囲み、真っ白な漆喰塗りの壁面に淡く影を落とします。 日本の国花である桜と、異国を思わせる洋館のコントラストを見ていると、まさに「文明開化の音がする」ような気がしますよ。